膨大なExcelのデータから、AIがサマリを提供する
「最も身近なソフトウェアのひとつ「Excel」を、AIのチカラで増幅させる」

Excel がしゃべりだす?人間のような視点でAIが要約を生成する

どのような企業にも、業績をまとめたレポートがあります。
三谷産業グループでは、各事業部、本部、グループ会社がそれぞれ中期経営計画を立案し、その戦略・戦術をロジックツリー化してKGIやKPIを設定、進捗を確認しながら日々の経営や事業運営を行っています。
四半期ごとにこのKGIとKPIの達成状況をExcel上でレポートし、各指標の有効性や改善点を検証しています。各部門に数件~十件程度のKPIがあり、全ての中期経営計画の進捗を客観的に評価するためには、大きな工数が発生していました。
客観的で公平な評価へ
KPI評価のうち、未達部分を端的に指摘する、目標件数に対する達成率を示す、達成できている部分を明確にするなどといった比較的単純な作業について、AIが即座にレポートを提供することができれば、達成・未達の要因分析や対策を検討することに人的リソースを集中させることができる可能性があります。Excelに集約される膨大なテキストデータと数値データから、問題・課題の有無を探し出し、要約してまとめることは、人間にしかできないと考えられてきましたが、AIがその作業を肩代わりできることが、プロトタイピングを通じて実証できつつあります。

このプロトタイプに期待している価値

当社は中期経営計画の全社達成を目指し、全部門の計画進捗をExcelで管理しています。この管理を任されているコーポレート本部では、各部門からの定期的な報告に対し、定量・定性両面で詳細に分析を行っていますが、これには膨大な工数がかかっています。そこで生成AIに全部門の進捗レポートを即座に提供させることで、活動の分析や未達対策などの計画達成に向けた本質的活動にリソースを集中させる可能性を広げてくれました。また、生成AIが進捗データを分析して客観的かつ斬新なアドバイスを提供することで、計画を遂行する各部門が打ち手(KPI)の見直しや改善に新たな気づきを得られる可能性がある点も重要です。
人間は、自分自身がうまくいくはずだと信じているものを他人から指摘されると素直に受け入れらないことが多く、ましてや現状維持が適切だと考えるバイアスが作用してしまうものです。生成AIからの指摘は、感情的な摩擦を回避し、改善に繋がる(かもしれない)アドバイスとして受け入れやすい環境だと考えています。「その手があったか」と思わせる革新的な視点を提供し、計画達成の推進力となることを大いに期待しています。
(コーポレート本部 清水 久)
